元アメリカ大統領のバラク・オバマが早く次が読みたいと言い、
元Face Book CEOのマーク・ザッカーバーグがおすすめし、
アバター:ウエィ・オブ・ウオーターの監督のジェームズ・キャメロンが絶賛した!
超有名アメリカ人たちが中国人のSF小説に夢中になるなんて面白くないですか!
人種や思想を超えて優れたものは世界共通なのですね。
これ、世界平和のヒントになりませんかね?
この記事では劉慈欣(リウツーシン)の大ヒット小説の「三体」シリーズの紹介と、
オーディオブックで読む(聴く)と更に臨場感溢れて迫力満点なことをご紹介します!
三体(three body problems)はバラク・オバマ大統領も早く読みたい
「三体」というメチャクチャ面白いSF小説があるということを何かで読んだ。
あのアメリカ第44代大統領のバラク・オバマが第3部の英訳が待ちきれず発売前の原稿を読ませてくれないかと劉慈欣(リウツーシン)にメールを送ったという!
(えっ、権力の乱用?(笑))
すると劉慈欣はまさかホワイトハウスからそのようなメールが来るはずはないと思っているので最初の2通はスパムメールとしてゴミ箱に捨ててしまっという。
バラク・オバマは大統領として任期を終えた2017年12月に、北京で開催された国際教育サミットで劉慈欣との面会を果たした。
中国とアメリカの2大大国の緊張関係が国際政治で叫ばれる中、個人の単位ではアメリカの大統領も才能ある中国人作家にはベタ惚れという微笑ましい光景ですね。
これ、世界平和のコツじゃないですか?
バラク・オバマ元大統領は「私は毎日の些細な仕事で頭を抱えてしまうときもあるが、それは宇宙人の戦いとは比べ物にならないだろう!」と感想を述べてます。
アメリカ大統領という重責も、地球人類存続の命運を担ったwall facer の汪淼(ワン・ミャオ)に比べればまだまだ小さいということなのか・・!
「三体」はマーク・ザッカーバーグとジェームズ・キャメロンも絶賛
Facebook のCEOのマーク・ザッカーバーグは2015年に2週間ごとのおすすめの本を紹介する企画「A Year of Books」で本書を選んだ。
マーク・ザッカーバーグはFacebookを「人の心を読み取る装置」にしようとしている
という記事がありますが、作中に出てくるVRゲーム三体を想像してしまうような仮説です。
Facebookからメタへ・・・失礼ながらまさかマーク・ザッカーバーグは「三体」に心が奪われてしまったのではないか・・・。
アバターのジェームズ・キャメロン監督は「2時間の映画では「三体」の世界観を表現しきれない」と激賞しています。
アニメ化(中国の大手動画配信サービス「bilibili」 )やNetflix化はされますが、2時間の映画で表現するのは無理だとジェームズ・キャメロンも諦めたのでしょう。
三部作の「三体」「黒暗森林」「死神氷生」とロングストーリーで中国で2100万部、全世界で英訳が800万部以上売り上げているとのことです。
「三体」(three-body problem)は翻訳者が素晴らしいらしい
劉慈欣は「私は熱烈なSFファンであり、SFファンがSF作家になったと言える。文学への関心から作家になったのではない」
といっているということで中国では「文章差=文章力が弱い」と評されているそうです。
「三体」の第1部と第3部英語版の翻訳者はケン・リュウさんで、その文学的読みやすさから英語版が大ヒットしたのでアメリカの著名人たちの手に渡ったとされています。
日本語訳の大森望さんは、「中国語から日本語に訳されたテキストを、英訳と照らし合わせながらSFに翻訳する仕事だった」と言ってます。
正直内容的には物理学や宇宙の謎の話などで難しい部分が多いです。
そこは大体のイメージだけ描いておいてガンガン読み進めるのが良いです。
物語の力強さに押されるままに読み進めるのが正解ですね。
三体はSFの賞を受賞している
2015年にSFで最も権威のある賞とされているヒューゴー賞の長編小説賞を受賞しています。アジア人初ということで劉慈欣は一躍時の人になりました。
この賞は世界SF大会の参加者の投票で決まるのですが、この年は白人保守派の組織票運動が起きて注目されたということです。逆にそれに反発する票が「三体」に集まって受賞が決まったということです。受賞の過程も劇的ですね。
もちろんこの賞の受賞で中国でも更に爆発的ヒットが起こったということです。
三体はアニメ化とNeiflex化される
アニメ版は中国の動画配信サービスのbilibiliで制作されています。リアルな人物が動くフルCGアニメーションということですが、地域制限がかかっているので日本にいて普通に視聴できることはないそうです。
Netflixで実写シリーズの製作が進んでいて公開はなんと2023年ということで今年ではないか⁉
脚本と製作総指揮を担当するのは、大河ファンタジー「ゲーム・オブ・スローンズ」を成功させたデビッド・ベニオフとD・Bワイスのコンビということです。
シーズン1の撮影はすでに終了しており編集の段階に入っているということです。
まだまだ、「三体」に一般的知名度はありませんが、これを機に爆発的ブームが起きるかもしれませんよ!
私個人的にはジェームズ・キャメロン監督に、もうアバターのシリーズから脱却して「三体」シリーズの映画化を是非お願いしたいです!
\↓この短い動画で1巻の殆どを言い現わしている・・↓/
三体はオーディオブックで読む(聴く)のが一番おもしろい。
私は最初にオーディオブックで「三体」を読み(聴き)ました。
これが、良かった!ナレーターの祐山勇さんの朗読がマジヤバイ!
一人何役やっているの?登場人物全員を一人で演じ尽くしてます!
最初は2つのことに違和感を感じます。
- 女性の声もやるの?
- 中国人の人名が全然頭に入らない!
でも、聴き進めて行くうちにストーリーの壮大さに圧倒されてそんな小さな事どうでもよくなります。
女性の声は、慣れてくるとその女性ごとの演じ分けも巧で物語の後半には慣れてくるので違和感はなくなってきます。
中国人の名前はほんとに覚えられません!巻頭に登場人物の紹介があるでこれを繰り返し読みながら頭に入れるしかありません。それより、祐山勇さんの演じ分けがすごいので声のトーンで大体人物が分かります。
一番出色に演じられていたのがVR三体ゲームの時の“秦の始皇帝”ですね。「朕は~」とか話すのは始皇帝くらいでしょうねー。
その他、アインシュタインやニュートンも出てきますが歴史上の人物なのに声のイメージがドンピシャです!
- 総合評価 ★★★★☆
- ナレーション ★★★★★
- ストーリー ★★★★☆
- さくら
- 2019/10/30
祐仙 勇さんの演じ分けがよかつた!
まず祐仙 勇さんの落ち着いたナレーションがよいです。葉文潔の若い頃の聡明さや、歳をとった後の静かな凄み。汪淼の冷めたインテリっぽさ、俗物的だけど勘の鋭い警察官の史強。中国人の名前は覚えにくいけど、うまく演じ分けてくれているので、助けになりました。
次に作品について。とにかく章ごとに次元も時代も文明もちがう物語が繰り広げられて、新しい景色がどんどん広がっていくような展開です。
これは一体なんの話なんだ?とにかくスケールが大きいです。
私のお気に入りのキャラクターは史強。知的にレベルの高すぎる登場人物たちの中で置いてけぼりになる私のような文系読者にとっては、すごく安心感のある人物です。臆せず飾らない豪快に振る舞う姿が異彩を放っています。
三体はネタバレ読んでオーディオブックを聴くくらいの方が良い
壮大なストーリーと想像も付かない世界観で一気に聴きたくなる楽しい本ですが、内容が少々難しい。特にオーディオブックは1.65倍速が良いと言われているのでそれで聴いてるとしばしば置いていかれます。30秒巻き戻しをしても良いのですが、私はオーディオブックは主に運転中に聴いているので、その操作すらやらない方が良いときがあります。
どっちにしろあまりに面白いので、再度聴き直すつもりでいます。
1回目はあまり細かいことは気にせず、その世界観に抱かれるつもりだけで良いのではないでしょうか。
特に物語の題名でもある「三体問題」に始まり物理学的な事象は数学とはさよならをしたガチ文系の私などには大体のことしかわかりません。
3つの重力を持つ天体は互いに相互作用しあうとその運航に規則性を見出すことは難しいよね。それが人智では理解できない三体星人の行動に繋がっているという解釈であってますか?たぶん言葉足らずですね。
ということなので、ネタバレは嫌なら読んだ後にでもネタバレも読んで答え合わせをしないと間違った解釈のままのことも大いにあるかもしれません。(汗)
まとめ
ということで、「三体」は是非最初にオーディオブックで読んで(聴いて)もらいたい。
そのあとで、活字で確認するとより一層物語への理解が深まると思います。