もう今の職場には耐えられない!転職がしたい!
しかし、50代で転職するとみじめな結末が待っているというのはほんと?
自己都合による離職の理由トップ6
マイナビミドルシニア https://mynavi-ms.jp/magazine/detail/000345.htm
- 1. 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(27.4%)
- 2. 満足のいく仕事内容でなかったから(23.8%)
- 2. 人間関係がうまくいかなかったから(23.8%)
- 4. 賃金が低かったから(21.3%)
- 5. 会社の将来に不安を感じたから(19.7%)
- 6. 能力・実績が正当に評価されないから(15.9%)
50代中高年になるとすべてが当てはまります。
だからといって、勢い余って今の会社を辞めると50代中高年のは恐ろしい現実が待ち受けています。
結論から先に言います。
会社から早期退職を頼まれたり、会社自体が倒産したりしない限り、自分の方から今の会社を辞めてはいけません!
50代中高年の今の環境から逃げ出したくて転職する人で、今より良い条件で転職できる可能性はほとんどないでしょう。
→50代の転職成功者割合
厚生労働省の「令和3年度雇用動向調査結果」によると、50~54歳の男性の転職成功率は5.1%で女性で10.0%です。55~59歳となると男性で6.0%で女性が7.8%と低い数値になっています。
もちろん、この場合の”成功率”はキャリアアップ転職ができたということではなく、単にどこかで雇ってもらえたということですよね。
悲惨な現実です。それでも転職が必要な場合はどう対処したらよいのか?
地方中小企業で10年以上にわたり新卒・中途の採用から教育をしている、現役バリバリの採用側目線から必要とされる中高年像を解説します。
この記事では50代中高年が転職により、みじめな結末におちいらないように解説します。
そもそも50代中高年に転職はおすすめできませんが。
50代中高年の転職市場でのみじめな現実とは
企業の採用担当者から見た50代の応募者
企業の採用責任者は50代くらいの方が多いでしょう。
その50代が自分のことは差し置いて何を語っているでしょうか。
「やった!久しぶりに応募が来た!と思ったら、55歳だった。⤵」
「人手不足で大変なのだから、一応面接した方が良いよ。」
「人手不足だから取り敢えず社員候補として採用したけど、正社員にするには難しそうな人材だな。」
「50を超えた転職者は視野が狭い人が多いのだよね。自分のポジションの仕事はこなせるのだけど、周りが見えない。」
「年齢がいっているから本人は普通なのだろうけど偉そうに見えるのだよね。まだ仕事も覚えていないのに。」
「自分の専門分野しかできないなら、正社員として採用できないなー。契約社員になってもらえるかな。」
採用する側は人件費目線で見ます。
今までその会社に長くいた社員なら、幅広く周りが見えていたことも、新人のおっさんには見る余裕はありません。
若くて長く会社にいる社員なら能力が低くても、給料の低いときからいるので許されます。
それなりの年齢給と家族手当まで要求したい中高年は、その金額に見合った働きが出来ていないと判断されると、厳しい処遇が言い渡せられます。
「社員候補期間に精査させていただいたのですが、貴殿を正社員として契約するのは厳しいですね。」
50代中高年は求人数が少ない
リクナビNEXTなどの大手求人サイトなら50代中高年でも応募できる仕事はたくさんあります。 業界最大級の求人サイト「転職ならDODA(デューダ)」新規会員募集でも良いでしょう。また、ハローワークに行くか、ハローワークインターネットで求人を検索すれば50代中高年でも応募できる求人はそれなりにあります。
しかし、企業で採用を担当している側から言わせると
雇用対策法が改正され、平成19年10月から、事業主は労働者の募集及び採用について、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならないこととされ、年齢制限の禁止が義務化されました。
厚生労働省HPより
ので、表向き応募することはオールエイジウエルカムにしているだけで、実際は書類選考でビシビシ落とすわけですよ。
それでも最近は不人気業界なら 超人手不足社会になってきたので、取り敢えず面接をして人物をみてから判断するように進歩しましたね。50代中高年の年齢を乗り越えるためのヒント
50代中高年は、今の職場が嫌で嫌でたまらなくても、勢いで辞めて転職するのはよしましょう。
じっくり自分と向き合ってほんとうに転職しなければならないのか、新しい職場に対応していく気力と体力があるのか、収入が激減した場合でもやっていけるのかなどをよく検討してから動き出しましょう。
50代中高年が転職を成功させるためには以下の対策が必要です。
転職市場の動向を知る
まず、自分の希望する業種の転職者事情を調べよう。
未経験でも採用をする業種は、営業職や離職率の高い業種が多いです。
自分の経験業種か自分のキャリアが活きる業種で転職先を探すのが王道です。
自分の経験業種の中途採用者の状況や特に高齢転職者の成功例が居るのか調べてみよう。
自分のいま居る業種なら調べやすいですよね。
自分の市場価値を知る
大手転職サイトに登録しよう。
リクナビNEXT、マイナビ転職、dodaに登録をしてサイト内の履歴書・職務経歴書を完成させてどれくらいオファーが来るのかを体感してみよう。
一番おすすめは最大手のリクナビNEXTです。 また、業界最大級の求人サイトDODA(デューダ)でも良いでしょう。あなたの経歴に光るものがあるのなら、通常の「あなたの志向に合った求人」の紹介メールとは別に企業からのスカウトが届くことがあります。
どのような企業からスカウトが来るのかがあなたの市場価値をはかる試金石になりますね。
50代でも需要のある業種を選ぶ
スカウトなんて来ない。書類選考で落とされまくり。
そのような場合は、キャリアダウンでの転職をするしかありません。
シニア世代でも需要の高い業種一覧
✓ マンション管理人
✓ 警備員 ✓ 飲食店従業員 ✓ 各種ドライバー✓ 製造業
✓ 清掃業
✓ コンビニ✓ 小荷物配送
✓ 家事代行
→ 定年後の職探し
現在の就業先を辞めてしまうと、そのまま定年年齢後(60歳!)の職場選びになりかねませんので要注意です。
希望の給与・待遇を見直す
キャリアアップ転職ができるのは、企業からあなたをスカウトする場合です。
でも世の中そんなに甘くありません!
「スカウト」の名を借りた、ただの人手不足業界の求人オファーだったりするので要注意です。
あなたのレジュメを拝見して送られてきた、リクルートダイレクトスカウトの「一求入魂スカウト」などなら良い条件もあるのでしょう。
しかし、そのようなものと縁のない場合は自分のハードルを下げましょう。
50代中高年でもシングル50代中高年や、ご子息が育って手が離れた(就職して学費がかからなくなった)50代中高年ならば、大きく稼ぐ必要はありません。
収入を落としても大丈夫であれば、広い視野で自分のやりたい仕事を探しましょう。
在職中に活動する
50代中高年が仕事を辞めてから転職活動をするのは大変危険です。
そのまま正社員になるのは諦めてセミリタイア、定年後の職探しと同じ状況に陥る危険性があります。
どんなに苦しくても、在職中に次の仕事を決めてから退職するのが大人の男のたしなみですね。
転職の目的を明確にする
たとえ転職の動機が今の仕事・職場が嫌になっただけであっても、その理由からはいったん離れましょう。
いま現在、大多数の企業の定年年齢である60歳まであとわずかです。
60歳を過ぎてから働きたいのか、もしくはセミリタイアしたいのか自分の行く末の人生設計を棚卸してから行動することがおすすめですよ。
50代中高年の新しい職場での適応術
50代中高年のおじさんは「威張っている、偉そう、その割に要領が悪い、ITリテラシーが低すぎる、細かいことができない。」と評判悪いです。
長年いる職場ならそんな悪評どこ吹く風ですが、新しい職場で新人社員となったらそうはいきません。
環境に適応する対策が必要です。
中年おじさんは、普通にしているだけで「威張っている・偉そう」に見えるので自分の考える倍以上謙虚な態度で臨みましょう。言葉遣いも敬語で丁寧すぎるくらいがちょうど良いでしょう。
(この態度は、現職で役職が高い方の場合、パワハラ対策にもなります。)
「馬鹿に丁寧で愛想の良いおじさん」を目指しましょう。
50代中高年の成功者から学ぶ転職の秘訣
ごくわずかな例ですが、実際に当社で50代を採用して成功した方はどんな感じだったのかをご紹介します。
50代中高年で転職を成功した方は仕事のポテンシャルが高い。
50代中高年の転職者で一番重要なのは即戦力で働いてもらうことです。
50代中高年を採用する場合は同業種の経験者が普通なので教育期間はあまり考えられておりません。
初日からある程度ほっといて、必要なことだけ聞いてくる感じで仕事をこなしてくれる人である必要があります。
一から十まで他の社員の手がかかるようでは「使えないおじさん」のレッテルが張られます。
50代中高年で転職を成功した方は感じが良い
また、仕事以上に大切なことは職場の人間関係です。
50代中高年で転職を成功させた人はコミュニケーション能力が高い!
すでに出来上がっている人間関係の輪の中にも上手に入っていきます。
付かず離れず、卑屈にならず尊大にならず、まだわずかな期間しかいないのに自分の立ち位置を定められることができる人です。
失敗を避けるためのポイントと解決法
50代中高年の転職を勢いでするのは避けましょう。
自分のポテンシャルを客観的に評価して、今より良い条件の転職が可能なのか無理なのかを見極めて、自分の中で成功のポイントを見定めよう。
✓ 基本的に50歳を過ぎたら転職はしない
✓ どうしても転職をしなければならない場合はまずリファラル採用(簡単に言うとコネ入社)ができそうな知り合いを探す。
✓ リファラルがなければ、50代中高年でも求人数の多い転職サイトに登録する。
✓ 転職先がしぼれたら、口コミサイトに登録して会社の評判を研究しておく ✓ 転職する前にキャリアアップ可能な資格 を取得しておく。 ✓ 自分のキャリアに自信がなければキャリア相談を受けてみる。 ✓ 転職理由が収入なら副業かアルバイト を検討してみる。50代中高年の転職成功者の例にあったように、ミドルシニアで転職をして成功する人は、ポテンシャルの高い人です。
自分をかえりみて、ポテンシャルが足りないと思ったら転職するのは危険です。
今までの職歴で身に付いた自信になるキャリアか武器になる資格 か技能を身に付けましょう。それができないと分かっているのなら、転職を夢見ない方がよさそうですね。
頼りになる転職サイトとその特長
自分の市場価値を見極めるために、転職サイトに登録をしておきましょう。
どんな企業があなたに向いているのか知るだけで社会勉強になります。
すぐに転職しなくても自分の市場価値を見極めるために登録すべき転職サイト
自分の市場価値を見極めるために総合転職サイトのリクナビNEXTは登録をしておくのがおすすめです。 また、業界最大級の求人サイトDODA(デューダ)に登録しても良いでしょう。定期的にあなたの登録した経歴書に見合った「おすすめ求人」が送られてくるので、どんな企業が求人をしているのか研究するだけでも社会勉強になります。
すぐに転職をしたい場合は転職エージェントに登録をしよう
総合転職サイトの登録で同時登録も可能ですが、リクルートエージェントに登録するとエージェントからあなたの登録した経歴書をもとに「求人オファー」が届きます。 また、ライバルサイトのマイナビ転職エージェントサーチでも良いでしょう。申し込むとエージェントが2人3脚であなたの転職を後押ししてくれるので非常に助かりますよ。
自分のキャリアに自信があり、キャリアアップ転職をしたい人
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50代中高年の転職がうまくいく可能性は非常に低いのです。
どうしても、転職しなければならない大人の事情ができてしまった場合でも、可能である限り急がず騒がずタイミングを計りましょう。
資格や技能 を身に付けたり、可能なスキルを身に着けて、自分自身をビルドアップしてからしかるべきときが来るまで自分の市場価値をたかめる努力をしよう。個人としてのポテンシャルが高い人でないと、50代中高年で転職を成功させるのは難しいのですから。