「50代で転職を考えて転職エージェントに登録しようとしたら、断られた…」
そんな経験をされた方は意外に多いのではないでしょうか。
求人サイトやエージェントの広告では「年齢不問」「ミドル層も歓迎」と書かれているのに、実際には登録を断られたり、面談後に求人を紹介されなかったりするケースが少なくありません。
✓ 50代が転職エージェントで断られる理由
✓ 断られてしまったときの具体的な対処法
✓ 実際に転職成功した50代の事例
を紹介しながら、「断られた＝終わりではない」という道筋をお伝えします。
50代が転職エージェントに断られるのはなぜか？
✓ 求人の少なさ
✓ 年齢制限の壁
✓ 希望条件とのギャップ
✓ スキルの最新性不足
求人の少なさ
最大の理由は、50代を対象とした求人が圧倒的に少ないからです。
特に大手エージェントは「即戦力＋長期就業可能な人材」を企業に紹介するビジネスモデルなので、企業側が「できれば若い世代を」という条件を出すと、どうしても50代は紹介対象外になりやすいのです。
年齢制限の壁
求人票に年齢制限は法律上書けませんが、実際には企業が「40代まで」「45歳以下」と希望していることが多く、エージェントが暗黙のフィルタリングをかけています。
希望条件とのギャップ
「年収は下げたくない」「勤務地は変えたくない」など条件を絞り込みすぎると、50代の求人枠では紹介できるものがなくなることもあります。
スキルの最新性不足
技術職・IT職などは、スキルが最新でないと紹介が難しくなります。
「昔はマネジメントをしていたけれど、最近はプレイヤー経験がない」というケースも、企業ニーズとずれてしまいがちです。
「断られやすい人」の特徴と改善のヒント
キャリア棚卸しができていない
✓ キャリアの棚卸ができていない
✓ 希望条件が高すぎ
✓ 自己PRが抽象的
→ 改善：過去の肩書きよりも「実際に何を成果として残したか」を整理する。
希望条件が高すぎる
→ 改善：給与や勤務地は「最低ライン」と「理想ライン」を分けて考え、柔軟さを示す。
自己PRが抽象的
→ 改善：「営業力がある」ではなく「年間売上を120％達成」「10名の部下を育成」など定量的に伝える。
断られても大丈夫！50代が使える選択肢
✓ 大手転職サイトを活用
✓ ミドル・シニア特化型サービス
✓ ハローワーク
✓ 直接応募・リファラル
大手転職サイトを活用
リクナビNEXTやマイナビ転職などは自分で直接応募できるため、断られることがありません。スカウト機能で企業からの逆オファーを受け取れるのも強みです。
ミドル・シニア特化型サービス
- ミドルの転職（エン・ジャパン）
- シニア人材バンク
など、50代以上の利用を前提にしたサービスでは「断られるリスク」が低くなります。
ハローワーク
地味に見えますが、地元中小企業の管理職ポジションや再雇用求人など、50代向けの実用的な求人が揃っています。
直接応募・リファラル
エージェントを通さず、企業HPから応募する方法も有効です。特に人材不足の中小企業では、年齢より経験を重視してくれるケースが多いです。
転職成功した50代の実例
✓ 技術職 → 中小メーカーの技術顧問
✓ 営業職 → 地方企業の営業部長
✓ 管理職 → 契約社員から正社員へ
技術職 → 中小メーカーの技術顧問
大手では求人がなく断られたが、地元中小メーカーに直接応募し採用。年収は下がったものの、経験を活かせるやりがいを得た。
プロフィール
- 年齢：54歳
- 前職：大手家電メーカーの研究開発職
- 転職理由：大手の構造改革で早期退職対象になった
経緯
大手企業では50代の求人はほとんどなく、何度エージェントに断られても諦めきれずに活動。転職エージェントを通しても大手案件はほぼ門前払い。しかし、エージェントから「中小企業なら経験者歓迎の求人がある」との紹介を受け、地元の中小メーカーに直接応募。
結果
- 採用ポジション：技術顧問（契約社員扱い）
- 年収：前職より20%ダウン
- ポイント：年齢よりも「これまでの経験で即戦力になれるか」を重視され採用
- 転職後の感想：年齢に縛られず、自分の専門性を活かして自由に働ける環境に満足
営業職 → 地方企業の営業部長
エージェントに断られた後、ハローワークで出会った求人に応募。地元の人脈を評価され部長職に採用。
プロフィール
- 年齢：52歳
- 前職：都内大手商社の法人営業
- 転職理由：地方にUターンし、家族と過ごす時間を増やしたい
経緯
都市部のエージェントでは50代営業職の採用がほぼなく断られる日々。しかし、ハローワークの求人で地方の中小企業の営業部長募集を発見。過去の大手商社での営業経験と地方の人脈をアピールし面接に臨む。
結果
- 採用ポジション：営業部長（正社員）
- 年収：前職とほぼ同水準
- ポイント：企業側は「地元のネットワーク」と「豊富な営業経験」を高く評価
- 転職後の感想：部下の育成や戦略立案に携われる充実感があり、地方移住も成功
管理職 → 契約社員から正社員へ
「正社員採用は難しい」と言われたが、契約社員スタートで入社。実績を出し半年で正社員登用に成功。
プロフィール
- 年齢：56歳
- 前職：中堅製造会社の管理職（部長職）
- 転職理由：会社の事業縮小で管理職ポジションが削減される
経緯
転職エージェントには「50代で正社員は難しい」と断られたが、紹介された契約社員求人に応募。入社後は生産管理の改善やコスト削減で実績を出し、半年で正社員登用に成功。
結果
- 採用ポジション：正社員（生産管理部長）
- 年収：前職とほぼ同水準
- ポイント：契約社員スタートでも実績を出すことで企業の信頼を得られる
- 転職後の感想：年齢に関係なくキャリアを継続でき、実務での手応えも大きい
50代転職で成功するためのポイント
- 経験・スキルが活かせるフィールドを見極める
大手では門前払いでも、中小企業や地方企業では即戦力として歓迎されるケースがあります。 - 複数のルートを活用する
転職エージェントだけでなく、ハローワークや直接応募も活用するとチャンスが広がります。 - 契約社員スタートも視野に
契約社員で入社して成果を出せば、正社員登用の道は十分にあります。 - 年齢を言い訳にしない
面接や書類選考では「経験・成果・強み」を明確にアピールすることが重要で
💡 事例からの学び
- 50代でも「経験を活かせるフィールド」を見極めることが大切
- エージェントに断られても諦めず、別ルート（ハローワーク・直接応募）を活用
- 契約社員スタートでも正社員登用の道はある
断られないためにできる準備
- 職務経歴書のブラッシュアップ
成果を数字で書き出す - スキルのアップデート
資格取得や研修参加で「まだ伸びる人材」を示す - 転職理由を前向きに伝える
「会社が嫌だった」ではなく「経験を次に活かしたい」
50代は転職エージェントに断られる？原因と対処法・成功事例まとめ
50代が転職エージェントで断られるのは珍しいことではありません。
しかし、それは「あなたのキャリアに価値がない」という意味ではなく、単に「紹介できる求人が限られている」というだけのこと。
大事なのは、
- 断られても諦めない
- サービスを使い分ける
- 経験を言語化してアピールする
という3つの姿勢です。
断られることを恐れず、一歩踏み出した人が新しいキャリアを切り開いています。
この記事をきっかけに、あなたの50代転職に向けて動き出してみてください。
