
結論から言いますと、ずっと求人が出ているカイシャにホワイト企業はありません。
ただし、ずっと求人が出ているカイシャがブラック企業とは言い切れません。
ずっと求人が出ているカイシャに多いのは、やりがいはあるけれどシゴトが大変で離職率の高い職種です。
カイシャの経営が危ないなどの問題は無い場合が多いです。(人手不足倒産を除きw)
給与や労働時間がシゴト内容に見合わない『やりがい搾取企業』などが離職率も高く、求人を出しっぱなしにしがちです。
この記事は、実際に求人を出しっ放しにしがちな企業に勤務している人事担当者⁈が求人出しっ放しの実情を経験を通して解説します。
✓ なぜ求人を出しっ放しにするのか?
✓ 求人を出しっ放しにしがちな業界
✓ 求人を出しっ放しにしているカイシャは安全か?
✓ 求人を出しっ放しにするカイシャから考察する経営の実態
ずっと求人が出ている理由とは?危険と判断すべきケース

ずっと求人が出ている職場の特徴とは
ハローワークの場合
昨今の求人に企業が掛けるコストもベラボウに高騰しておる中で、ハローワークは年中無料で全国ネットの求人媒体です。
企業の求人担当者も『まずハローワーク』に求人を出します。
そして無料なので出しっ放しにしがちです。
ただし、ハローワークは更新をしないと3ヶ月で求人が消えるシステムです。
常に求人が出ているということは万年人手不足ですが、企業の人事担当者がマメに更新作業をしているアカシとも言えますね。
一般の求人媒体の場合
転職情報誌はほぼ壊滅し、ネットの求人サイトで求人を探すのが当たり前の時代となりました。
正社員募集の場合、4週間で、
再下限プランで15万円~
中位おすすめプランで40万~80万円
上位表示の最上位プランだと100万円~
くらいは最低紙面構成のプランでもしますので、何カ月も求人を出しっ放しにするにはそれなりの収益の高い企業でないと続きません。
いつも求人が上位表示で目につく企業は人手不足と同時に、求人にそれだけ資金を投資できる体力のある企業とも言えるでしょう。
ただしインディードなどの検索エンジンはネット上のすべての求人を拾おうとするので、ずっと求人が出ていても,下位表示のものは無課金なのでまた話が別となります。
求人がずっと出ている業界の具体例


IT業界
業界がまだまだ発展している成長業界なので求人も多いです。
技術者やエンジニアの需要が高く、特にプログラマーやデータサイエンティストなどの職種では常に求人が出ていることが多いです。これは、業界全体で人手不足が続いているためです。
『いや、ITバブルも終わりだよ。ITもオワコンだよw』とうそぶくヒトがいても、このあと解説する20世紀産業⁈よりはましです。
また、技能の習熟度のバラツキが多く、企業の求めているレベルと採用したヒトの技能レベルとのミスマッチが起こりやすく、離職率の高い原因ともなっています。
飲食業界
店の流行りすたれが早いように、従業員の移り変わりも早いのが業界体質です。
特にアルバイトやパートの求人が多く、繁忙期や新店舗のオープンに合わせて常に人材を募集していることがあります。
ヒト様のお休みなさる時が書き入れ時なので、それがイヤになって辞めていくヒトを見越して採用費が続く限り求人を出しっ放しにしておかないと心配でなりませんw。
案内ロボット、タッチパネル、配膳ロボット、自動精算機などの導入で必死にヒトに頼らない体質の業界に脱皮しようと試みています。
ノルマ営業
カイシャは高収益、シャインは高収入のシゴトですが厳しいノルマを達成してこそ。
ノルマ営業に合わないヒト、耐えられないヒトはすぐに辞めて行かざるをえません。
カイシャは高収益でマンパワー全開の業界なので、ずっと求人は出ています。
運送業界
配送業務の増加により、ドライバーや倉庫作業員の求人が常に出ていることが見受けられます。
また、ヒドイ長時間労働の業界であったわけですが、残業時間の上限規制の強化(2024年問題)により、より人員確保が必要となりました。
給与を上げるだけでなく、入社祝い金とか、2種免許や大型免許の取得金進呈など,あの手この手で人員確保を計っている業界です。
介護・福祉業界
高齢化社会の進展に伴い、介護職の需要が増加しています。
このため、介護施設やサービス提供者は常に求人を出していることが多いです。
エッセンシャルワーカーと言われますが、決して待遇が良くないのがヒトが集まらない原因です。
長期間求人が出ている企業への応募時の注意点
ずっと求人が出ている企業は以下のような場合があるので要注意です。
✓ 採用担当者さえ求人が出ていることを忘れていて、レスポンスが遅いときがある。
✓ 求人が古い内容のまま出しっ放しになっていて、現状の条件と違うときがある。
✓ 出しっ放しにしているだけで、実は求人をする必要がないときがある。
✓ 『いい人材に出会えれば』というスタンスで積極的に採用していない時がある。
ブラック企業の可能性?長期間求人が出ている理由

離職率が高い企業の見分け方
ハローワークの求人票で過去3年間の応募者数や採用者数、離職者数などを確認する。

「就職四季報」で、離職率や採用実績、有給取得状況などを確認する
口コミサイトで、離職率やその理由等を確認する
転職エージェントに聞く
▷ 50代中高年におすすめ転職サイト7選を実際に使ってみたランキング
有価証券報告書を確認する
所有者数が1000人以上の株券及び所有者数が500人以上のみなし有価証券企業ということで、1部上場に類する大企業なら有価証券報告書で確認することが可能です。
面接時に自分で質問する。
→ そんなこと臆面もなく聞けませんよねw!
激務や待遇が理由で求人が減らない場合
シゴトが割りに合わないと判断するとヒトは離職します。
給与の金額が、
シゴトから得られる充実感・経験値・スキルなどのプラスの側面と、
労働時間の長さ・休日日数・パワハラセクハラモラハラなどのマイナスの側面との
バランスに見合うかどうかを無意識にそろばん勘定します。
離職率が高くずっと求人が出ている所は、やはり定着率を低くする何らかの問題を抱えている場合が多いのは事実です。
ただ、激務や待遇が悪くてもそのカイシャでしか身につけられない知識やスキルに魅力があり応募してくるヒトがいたりするのですね。
口コミや評判をチェックする重要性
今や口コミサイトの情報はかません。
みなさんも、自分のカイシャの口コミを一目みればお分かりのとおり、生々しいコメントはかなりリアリティーがあり情報源としてかかせません。
転職先のリアリティーの高い情報を得るには口コミサイトは欠かせませんね。
ホワイト企業でも長期間求人が出る理由と判断ポイント

大手企業でもずっと求人がある場合の理由
無料のハローワークでなくとも、大手企業ならその財力で高額な求人サイトでもずっと求人を出していられます。
- 事業拡大が拡大しているため
- 全社的な規模の大きい募集
- 常日頃から欠員補充に備えているため
- 人材の流動性が高い業界特性
- 優秀な人材との出会いを待っている
- もとから離職率が高い企業風土である
事業拡大で求人が必要な企業の特徴
スタートアップ企業や時流にのり事業が拡大中の企業がずっと求人を出しているのは、当然なのかもしれません。
転職などの場合は『会社四季報』などで企業の業績をしっかり調べる必要がありますね。
人気職種における長期求人の実態
収益力がある企業が、より成長を求めるためにずっと求人を出している場合があります。
業績の好調な企業が、より優秀な人材を集めて企業を成長させる戦略としてずっと求人を出している場合もあるので見極めなければなりません。
『事業拡大のための募集』などと出ていれば成長企業なので安心のような気もしますが、急拡大でカイシャが回ってない時もあるので要注意です
人材不足が続く業界の未来と働き方

大量採用が続く理由と実態
とにかく人手不足に陥らないように、大量に人員を抱えていれば企業は安心です。
企業の安心のために大量採用をしたいものです。
しかしながら、大量の人材は高額な人件費を生むので、企業はただ安心のための大量採用はしません。
ということで、大量採用をする企業は大量の退職者が毎年発生しているのでシャインの抱え過ぎの心配のないブラック企業です。
もちろん、事業を急拡大している成長企業は別ですよ。
求人情報から業界動向を読み取る方法
求人サイトに多く出ている業界の職種はそれごと人手不足界隈ですw。
特に、スポットバイトなどに多く出ている業界は万年人手不足業界です。
求人誌によくあった「〇〇業界特集」など、特集を組まれがちな業界は人手不足業界だと言いふらしているようなものですね。
雇用の安定性を判断するためのチェック項目
1. 企業の財務状況:
- 企業の収益性、負債状況、流動資産などを確認します。
- 最近の財務報告書や年次報告書をチェックします
2. 業界の将来性:
- 企業が属する業界の将来性や市場動向を把握します。
- 業界内の競争状況や技術革新の動向を調査します。
3. 経営陣の安定性:
- 経営陣の経験や実績を確認します。
- 経営陣の離職率や交代の頻度を調べます。
4. 従業員の満足度:
- 従業員の離職率や定着率を確認します。
- 従業員満足度調査の結果をチェックします。
5. 企業の文化と価値観:
- 企業のミッションやビジョン、価値観が自身のものと一致しているか確認します。
- 企業の文化が従業員に対してどのような影響を与えているかを調べます。
6. 労働条件と福利厚生:
- 労働時間、給与、休暇制度、福利厚生などの条件を確認します。
- 労働条件が法律に準拠しているかを調査します。
7. 将来的なキャリアパス:
- 企業内でのキャリアパスが明確かどうか確認します。
- 昇進や昇給の機会がどの程度あるかを調べます。
ずっと求人が出ている所は危ないですか?よくある疑問

求人がいつも出ている職場は働くべきではないの?
ずっと求人が出ている会社についての懸念は多くの求職者に共通するものです。
求人が常に出ている場合、その企業が「ブラック企業」である可能性があるのか、または他の理由があるのかを理解することが重要です。
人材の定着率が低い
常に求人を出している企業は、従業員がすぐに辞めてしまう傾向があるため、離職率が高い可能性があります。これは、労働環境や待遇の問題です。
採用プロセスの問題
企業が求める人材の条件が厳しすぎる場合や、採用プロセスが煩雑であるために、適切な人材が見つからず、結果として求人が長期間掲載されることがあります。
企業の成長戦略
企業が新しいプロジェクトや部署を立ち上げる際に、必要な人材を確保するために継続的に求人を出すこともあります。
この場合、必ずしも悪い企業とは限りません。
求人が常に出ている企業で働く際の注意点は何?
企業の評判や離職率を確認
求人が長期間出ている場合、その企業の評判や従業員の離職率、労働条件や待遇をよく調べることが重要です
求人内容の魅力
求人が長期間掲載されている場合、条件や待遇が魅力的でない可能性もあります。求職者は、求人内容が自分に合っているかどうかを慎重に判断する必要があります。
転職エージェントの活用
企業についての情報を得るために、転職エージェントを利用するのも一つの手です。専門家の視点から、企業の実態を知ることができるため、より安心して転職活動を進められます。
動いていない求人の見分け方はどうするの?
求人市場は流動性が高く、常に動いています。
一度勤務先が決まってしまえば、求人サイトは見なくなるものです。
動いていない求人に気付くということはあなた自身も動いていないということのアカシなので、あなた自身が自然と見極わめられるようになるのですよw。
転職活動をする際、ずっと出ている求人はどう考えるべきか?
求人が常に出ている企業に応募する際は、企業の評判や労働条件をしっかりと確認することが重要です。
特に、離職率が高い企業は、労働環境に問題がある可能性があるため、慎重に判断する必要があります。
慢性的な人手不足
これらの業界では、業務量に対して人手が不足しているため、常に求人を出している傾向があります。
高い離職率
特に労働環境が厳しい場合、従業員が短期間で辞めてしまうことが多く、結果として求人が常に出ている状態になります。
新規事業やプロジェクトの立ち上げ
成長を続ける企業では、新しいプロジェクトや部署の立ち上げに伴い、常に人材を募集していることがあります。
ずっと求人が出ている所は危ないですか?ずっと求人が出ている理由を解説します。

冒頭で述べたように、ずっと求人が出ているところはやはり注意が必要です。
それでもその求人が気になる場合は、その企業についてよく調べてから応募する方が間違いないですね。
✓ ずっと求人が出ている企業は要注意
✓ それでもずっと求人が出ている企業に就職したいなら良く調べることが必要